前歯のインプラントは難しい?
一般的に前歯のインプラントは難しいとされています。本記事では前歯のインプラントが難しいと言われている理由や、治療期間・費用について解説していくので確認してみましょう。
前歯のインプラントが難しいって本当?
まず、前歯部は噛めれば良いというだけではなく、見た目(審美性) が当然重要となります。これが前歯のインプラントが難しいと言われる理由です。インプラント手術では、インプラントの土台となるインプラント体を顎の骨に埋め込みます。しかし、前歯は奥歯に比べて骨の厚みが少なく、インプラントの埋め込みが一般的に難しくなります。
また、前歯の顎の骨は痩せやすく、歯ぐきが下がってしまうことがあります。歯ぐきが下がると、インプラント体と人工歯をつなげている「アバットメント」が透けて見えてしまうため審美的にもよくありません。そのため将来的な問題を防止するためインプラント周囲に十分に安定した健康な組織を作る必要があります。
インプラントの治療期間・費用はどのくらい?
骨が薄い方には、「骨再生治療」を行ってからインプラント体を埋め込む手術を実施します。難易度が高く、費用も高額になりがちです。インプラント1本あたりは地域によりますが、平均40~60万円前後の費用がかかるといわれています。一方、骨再生療法を行う場合は、その程度により数万円から高額な治療費となる可能性が高いです。
また、インプラントの治療期間は3~6ヵ月ほどであるのに対し、骨再生療法が必要なケースでは年単位の治療を必要とする場合もあります。
失った歯を補う治療方法はある?
インプラント以外に前歯を失った場合、ブリッジや入れ歯での治療がどちらも一般的に保険治療で可能となります。その場合は金銭的な負担が少なくなります。しかし前の歯にダメージを与えてしまったり、汚れが溜まりやすくなったりします。
- ブリッジ:両隣の歯を削って連結した歯をかぶせる治療法
- 入れ歯:金属のバネを隣の歯に引っ掛けて義歯部分を固定する治療法
ブリッジ、入れ歯共に自由診療で行うこともあります。その場合は当然費用が上昇し、インプラント治療との費用格差がなくなるため、治療メリットが少なくなるといえるため、慎重に検討しましょう。
結論として、健康状態に大きな問題がなく、費用負担が可能である場合はインプラント治療が歯を失った場合の第一選択肢と言えます。
希望に合った治療方法で理想の前歯に
前歯は顎の骨が薄く痩せやすいので、インプラント治療の難易度が高いです。また、奥歯に比べて治療費が高く、治療期間が長引く傾向にあります。インプラント治療以外は長期間の残存率が非常に高いことが知られています。しかし、インプラント以外にブリッジや入れ歯といった治療方法もあるので、自分の希望に合ったものを選びましょう。
- Q.1 前歯をインプラントにするメリットを教えてください。
- A.1 インプラントは単独で天然の歯そっくりの人口の歯を固定が可能です。そのため周囲の歯を傷つけず、守ることが可能となります。
- Q.2 仮歯を入れるまで歯が抜けたままだと見た目の悪さが気になります。
- A.2 近年ではインプラント手術と同時に、即日にインプラントで支えた仮歯を入れることがあります。骨の状況が悪く、インプラントの仮歯を入れることが出来ない場合は、隣の歯に仮歯を接着するなどして、治療期間中の見た目を確保します。